前回の記事で「Amazon Fire HDタブレットはGoogle Playに対応していないけど細工すれば使える」と紹介した。
そこで、今回はどうやったら実際にGoogle Playを使えるようになるのかを紹介する。
「操作が難しいのではないか?」と思う人もいるかもしれないが、2021年11月時点ではとても簡単な方法でGoogle Playをインストールできるので安心してほしい。
それでは早速みていこう。
デフォルトではGoogle Playを使えない
何度も説明しているが、Fire HDシリーズのタブレットはデフォルトではGoogle Playには対応していない。
もちろんYouTubeアプリにも対応していないので、標準状態でYouTubeを視聴したいならSilkブラウザという独自のブラウザを使うことになる。
これはちゃんと販売ページに書いてあるから問題ない。
しかし、AndroidベースのOSを搭載したデバイスと聞くとGoogle Playを使いたくなる。それが人間というもの。
中華タブレットなどを使ったことがある人ならこの気持ちもわかるのではないだろうか?
ちょっと細工すればGoogle Playを使えるようになる
Fire HDタブレットの場合、少し細工するだけですぐにGoogle Playを使えるようになる。
ただし、あくまでもこれは記事執筆時点(2021年11月)時点の情報だ。今後変更される可能性もあるので注意しておきたい。
中華タブレットではデバイスをRoot化したり、PCと接続してゴニョゴニョしたりするなどの複雑な手順が発生したが、Fire HDタブレットではその必要が一切ないので簡単。
具体的な方法は後述するが、必要なアプリをインストールするだけで完了する。
たったこれだけで普通のAndroidタブレットとして使えるようになるのでやらない理由はないのかもしれない。
【事前準備】まずは設定を変更しよう
それでは、実際にFire HDタブレットでGoogle Playを使えるようにするための手順を紹介する。
最初にいくつか設定変更が必要なので、忘れずにやっておこう。
設定を変更する手順は次のとおりだ。
1. 設定アプリを開く
まずは設定アプリを起動しよう。
初期設定が終わった段階のFire HDタブレットの場合はホーム画面のどこかにあるはずなので、ギアマークのアイコンを頼りに一通り探してみよう。
2. [セキュリティとプライバシー]をタップする
設定アプリを開くと、下の方に[セキュリティとプライバシー]という項目が見つかる。
それをタップして次に進もう。
3. [不明ソースからのアプリ]をタップする
[プライバシー]という項目の中に[不明ソースからのアプリ]というのがあるので、これをタップしよう。ここから設定を変更しないと、公式アプリストア以外からのアプリダウンロード・インストールが一切できない。
4. [Silkブラウザ]をタップする
Fire OSはAndroidベースのOSなので、アプリごとに不明なアプリ(公式ストア以外から拾ったアプリ)のインストール許可・不許可を設定する仕組みになっている。
今回はSilkブラウザ(Fire HDタブレットのデフォルトブラウザ)を使って必要なアプリをインストールするので、[Silkブラウザ]をタップしよう。
5. [このアプリ提供元を許可]をONにする
あとは、[このアプリ提供元を許可]の横にあるスイッチをタップしてONに切り替えれば完了。
スイッチのスライダが右側にあり、オレンジ色になっていればOKだ。
ここまでの作業が完了したら次に進もう。
必要なアプリをダウンロード
不明なアプリのインストールを許可したら、早速必要なアプリをダウンロードしよう。
Fire HDタブレットにGoogle Playをインストールするのに必要なアプリは以下の4つだ。
今回はFire HD 7をインストールしているFire HDシリーズを例にして解説する。
後ほど詳しい手順を解説するが、インストール時にミスしないためにも以下の表に掲載している順番でダウンロードしておこう。
アプリ名 | ダウンロードリンク |
---|---|
Google Account Manager 7.1.2 (Android 6.0+) | https://www.apkmirror.com/apk/google-inc/google-account-manager/google-account-manager-7-1-2-release/google-account-manager-7-1-2-android-apk-download/ |
Google Services Framework 9-4832352 (Android 9.0+) | https://www.apkmirror.com/apk/google-inc/google-services-framework/google-services-framework-9-4832352-release/google-services-framework-9-4832352-android-apk-download/ |
Google Play services 19.5.68 (100300-276768403) (100300) | https://www.apkmirror.com/apk/google-inc/google-play-services/google-play-services-19-5-68-release/google-play-services-19-5-68-100300-276768403-android-apk-download/ |
Google Play Store 17.3.16-all [0] [PR] 277156053 (nodpi) (Android 4.1+) | https://www.apkmirror.com/apk/google-inc/google-play-store/google-play-store-17-3-16-release/google-play-store-17-3-16-all-0-pr-277156053-android-apk-download/ |
バージョンが間違っていると正常に動作しない可能性が高いため、上記のバージョンになっていることを確認してからダウンロードするのがおすすめ。
時間の経過とともにダウンロードリンクが変更されることもあるかもしれない。
ダウンロードしたアプリを順番にインストールする
必要なアプリ(apkファイル)が揃ったら早速インストールしよう。
4つのアプリを順番にインストールするが、順番を間違えると正常に起動しないらしい。
やり直しになると面倒なので順番を間違えないように注意しよう。
インストールするアプリの順番は以下のとおり。
- Google Account Manager 7.1.2 (Android 6.0+)
- Google Services Framework 9-4832352 (Android 9.0+)
- Google Play services 19.5.68 (100300-276768403) (100300)
- Google Play Store 17.3.16-all [0] [PR] 277156053 (nodpi) (Android 4.1+)
つまり、先程ダウンロードした順番でインストールすればOK。
順番にダウンロードしているなら、ファイルエクスプローラで見たときに以下のようにファイルが並んでいるはずだ。
新しいものが手前に来るので、後ろからインストールすれば順番通りインストールできる。
全てのアプリのインストールが完了したら、いよいよFire HDでGoogle Playの利用が可能に。
ホーム画面にGoogle Playのアイコンが表示されていればひとまず終了なので、次の手順に進もう。
Google Play Storeアプリが起動すれば完了
早速ホーム画面のアイコンをタップし、Google Playを起動しよう。
起動したときに上記の画面が表示されればインストールは成功。
ログインボタンをタップし、Googleアカウントでログインすれば普通のAndroidデバイスのように使用可能に。
早速いろいろなアプリをインストールしてみよう。
Google Playをインストールするときの注意点
紹介したとおり、Fire HDタブレットにGoogle Playをインストールする方法はとても簡単。
しかし、インストールするときにミスると正常に動作しないので注意しよう。
特に注意したいポイントは以下のとおり。
Fire OSのバージョンによってインストールするアプリが異なる
今回はFire OS 7を例にして手順を紹介したが、古いバージョンのOSがインストールされているFire HDの場合はインストールするアプリのバージョンが異なる。
もし、手持ちのデバイスのOSバージョンが異なる場合は各自チェックして間違えないようにインストールしよう。
2021年11月時点で販売されているデバイスに古いバージョンのOSがインストールされているものは(多分)ないので、掲載した手順で問題ない。
今後新しいFire OSがリリースされる可能性が高いが、その場合もアプリのバージョンが変更される可能性があるので、常に最新の情報をチェックするのがおすすめ。
インストールの順番を間違えると起動しない
何度か注意喚起しているが、4つのアプリのインストールの順番を間違えるとGoogle Playが起動しないらしいので注意しよう。とはいっても、実際に試したわけではないので実際にどうなのかはわからない。
もし、インストール順を間違えて起動しなくなったら、デバイスを初期化して最初からインストール作業を行おう。アプリをアンインストールしてやり直しても起動しない可能性がある。
とはいえやり直しになるとそれなりの時間がかかるので、間違えないように十分に注意するのがおすすめだ。
何らかの不具合が発生する可能性がある
当然のことではあるが、AmazonやGoogleが公式にFire HDにGoogle Playをインストールすることを推奨しているわけではない。
したがって、予期せぬエラーが発生したりトラブルが発生したりする原因になることもあるかもしれない。
あくまでも非公式の方法なので、何が起きても自己責任になることを覚えておこう。
もちろん、バグったからといってAmazonやGoogleに問い合わせるのはダメだゾ☆
非対応アプリも多い
Google Playをインストールするとわかるが、意外と非対応アプリが多い。
SoCが主流のSnapdragonシリーズじゃないからなのか、無理やりGoogle Playをインストールしているからなのか、スペックがポンコツだからなのかはわからないが、とにかく非対応アプリが多い。
「いつも使っているアプリが検索ででないぞ?」と思ったら大体非対応なので注意しよう。
1つの例として、クッキーランキングダムをインストールしようとしたら非対応だった。
なお、YouTubeやChromeなどには問題なく対応しているから、ブラウジングや動画視聴には十分に使える。
Fire HDシリーズは一手間かけるだけでコスパの良いタブレットに
Amazonが販売しているFire HDタブレットはデフォルトではGoogle Playに対応していないが、4つのアプリを順番にインストールするだけで使えるようになる。
Root化などの面倒な操作は一切必要ないので、安価でそれなりに使えるAndroidタブレットを探しているなら検討してみてはいかがだろうか?
Fire HDタブレットについては以下の記事で詳しくレビューしているので、あわせてチェックしてみよう。