楽天モバイルの10GB制限撤廃

【実験あり】楽天モバイルの10GB制限が撤廃!速度・使い勝手はどう?

楽天モバイル は「通信量無制限」を謳っているが、実際には大量に通信すると速度が規制されることがあった。これがいわゆる「10GB制限」と呼ばれるもの。

しかし、2022年10月下旬頃から「10GB制限が撤廃されて使いやすくなった」という声を聞くようになった。

当時は一時的なものだと思っていたが、どうやらそれ以降は制限が撤廃された状態が続いているようだ。

そこで、この記事では楽天モバイルの10GB制限が本当になくなったのか、実際の使い勝手はどう変わったのかをレビューする。

実験して制限の有無をチェックしているので、楽天モバイルが気になっている人はぜひチェックしてみてほしい。

楽天モバイルの10GB制限とは?

iPhone

そもそも、楽天モバイルの10GB制限とはどのようなものなのかについて見ていこう。

制限の内容を簡単にまとめると以下のとおり。

  • 楽天モバイルで1日10GB以上通信すると通信速度に制限がかかる(遅くなる)
  • 制限後の速度は3Mbps
  • 制限解除は翌日0:00

昔は制限がかかると速度は1Mbpsになっていたが、2020年4月29日に3Mbpsに緩和された。その状態が2022年10月下旬ごろまで続いていたと考えよう。

楽天モバイルの速度制限は1日単位でかけられるため、「制限がかかってから翌日0:00までの通信速度が3Mbps」になる仕組みだ。

つまり、楽天モバイルは無制限と謳っているものの、実際には月によって280GB~310GB制限がかかっているといえる状態だった。

楽天モバイルの10GB制限は本当に撤廃された?

楽天モバイルの10GB制限が2022年10月に撤廃されたというのは本当のこと

もともと制限がかかる条件がゆるく、制限後の速度も早い楽天モバイルではあったものの、制限が撤廃されたことで通信量を一切気にせず使えるようになった。

撤廃された当初は一時的な実験という見方もあったものの、本記事執筆時点(2022年12月3日)でも制限が撤廃された状態が続いている。

楽天モバイルの10GB制限が撤廃された後の速度を実験してみた

読者の中には、楽天モバイルの10GB制限が撤廃されてどうなったのかもっと詳しく知りたいと思っている人もいるのではないだろうか?

今回やった実験の手順は以下のとおり。

  1. 実験開始前にスピードテストを実施する
  2. 大容量データをダウンロードする
  3. ダウンロード終了後、そのままスピードテストを実施する

この実験はデータ通信量をわかりやすくするために、月が変わった直後(2022年12月1日)に実施した。

実験の内容とスピードテストの結果を詳しくみていこう。なお、今回の実験にはPixel 7 Proを使用している。

1 実験開始時の速度

実験前の速度(楽天モバイル)

12月1日の朝起きて9:30頃から実験開始。まずはWi-FiをOFFにして、モバイル通信のみに接続するように設定を変更する。

My 楽天モバイルのアプリを起動し、楽天回線に接続されていることを確認した。この状態でスピードテストを実施したところ、結果は以下のとおりだった。

  • 下り速度: 47.4 Mbps
  • 上り速度: 18.1Mbps
  • レイテンシ(応答時間): 40 ms

極端に速いわけではないが、スマホを使ううえでストレスを感じない程度の速度は出ている。この速度を指標にしてチェックしていこう。

2 大容量データをダウンロード

楽天モバイルのテザリングで大容量ファイルをダウンロード

楽天モバイル回線で大容量通信をするために、今回はPCと接続してSteamである程度の容量があるゲームをダウンロードした。なお、PCとスマホはUSBで接続している。

今回ダウンロードしたゲームの容量は78.4GBだった。10GBを大幅に超えているため実験としては十分だが、回線速度が50Mbps程度なのでとにかく時間がかかる。

5時間以上かかると表示されていたので、一旦放置した。

やっぱりこの速度を考えると、通信量の制限がなくなったとはいえ楽天モバイルを固定回線代わりに使うのは難しいのかもしれない。

2022年12月時点では、上下最大10Gbpsの光回線が広範囲で提供されている。そのことを考えると、固定回線にはやっぱり光回線を選んだほうがいいと思う。

3 ダウンロード終了後のスピードテスト

実験後の楽天モバイル速度

15:00前にファイルのダウンロードが終わっていたので、通信速度がどう変わったか実験する。まあ、この時点で予定通りダウンロードが終わっていることを考えると、10GBを超えた時点で3Mbps制限がかかっていないことはわかる。

もし制限がかかっていたら5時間で終わるわけないしネ☆

まずはMy 楽天モバイルのアプリを起動し、通信量をチェックすると85.86GBだった。ネットワークは問題なく楽天回線につながっている。

この状態でスピードテストを実施したときの結果は以下のとおり。

  • 下り速度: 50.6 Mbps
  • 上り速度: 34.9 Mbps
  • レイテンシ(遅延): 38 ms

ということで、実験前後で通信速度は全く変化していない。10GB制限が撤廃されたのは事実ということがわかるだろう。

下り速度は50Mbpsなので速くも遅くもないが、スマホを使うときに問題を感じることはなさそうだ。まぁ、実験開始前とほぼ変わってないしネ☆

10GB制限撤廃後もなんらかの速度制限はある?

スマホを使用する人

2022年12月時点で楽天モバイルの10GB制限が存在しないとはいえ、「いずれなにかの制限が復活するのではないか?」と思う人も多いかもしれない。

実際、その可能性は十分に残っている。これから楽天モバイルを使おうと考えている人は、以下のポイントを覚えておくことをオススメする。

  • 利用規約には速度制限の可能性が残っている
  • 将来的にどうなるかは不透明

それぞれ詳しくチェックしてみよう。

利用規約には速度制限の可能性が残っている

どこのキャリアでも同じだが、通信速度制限をかける根拠になっているのは利用規約だ。楽天モバイルの利用規約(第39条2(4))には以下のような条文がある。

当社の電気通信設備において取り扱う通信の総量に比し過大と認められる通信を発生させる等、その契約者回線を用いて行われた通信が当社の電気通信設備の容量を逼迫させた、若しくは逼迫させるおそれを生じさせた、又は他の契約者回線に対する本サービスの提供に支障を及ぼした、若しくは及ぼすおそれを生じさせたと当社が認めた場合に、その契約者回線に係る通信の帯域を制限する措置

https://network.mobile.rakuten.co.jp/terms/pdf/rakuten_mobile_service_contract_clause.pdf?20220916

簡単にいえば「極端に大容量の通信を利用したら帯域制限(速度制限)をかける可能性があるよ!」ということだ。

以前は、「極端に大容量の通信」が1日10GBという扱いだったと考えられるが、今はどの程度になっているのかはわからない。

実験結果によると85GB程度では速度制限がかからなかったが、1日100GB使ってもかからないかどうかはわからないということ。

楽天モバイルの情報はさまざまだが、2022年12月時点で通信速度制限がかかったという声は聞かないため、よほど大量に通信しないと制限されないと考えられる。

将来的にどうなるかは不透明

また、制限の有無および具体的な基準は状況によって随時代わるもの。将来的にどうなるかは不透明といえるだろう。

10GB制限が復活する可能性もあれば、高速・大容量の5G通信の普及にともなって規制がほぼなくなる可能性もある。

まあ、ほかのキャリアも無制限プランをラインナップしていることを考えると、よほど通信が混雑しない限り制限を強化する可能性は低いといえるかもしれない。

今は楽天モバイルを使用し、万が一制限が強化されたら別のキャリアにMNPするという選択肢もある。そのときの状況に応じて自分の使い方にあったキャリアにMNPするのが賢い使い方といえるだろう。

楽天モバイルと速度制限に関する気になる情報をチェック

疑問を抱く人

10GB制限がなくなったのはいいが、楽天モバイルの通信制限に関して気になる情報をいくつか発見した。

大容量通信を必要とする人にとっては気になるポイントなので、ここで詳しく見ておこう。今回紹介する情報は以下の2つ。

  • 大容量ファイルをダウンロードすると途中で止まるって本当?
  • 速度制限がなくなったら普段から遅くなったって本当?

すでに楽天モバイルを利用中の人はもちろん、これから乗り換えようと考えている人もチェックしておくのがオススメだ。

大容量ファイルをダウンロードすると途中で止まるって本当?

「大容量ファイルをダウンロードすると途中で止まってダウンロードが完了しない」という情報を発見した。

大容量ファイルがどの程度のものを指すのか不明だが、今回のテストでダウンロードした約80GBであれば制限はかからなかった

それ以上のファイルをモバイル通信でダウンロードする可能性はあまりないため、とくに気にする必要はないと思う。

ただし、制限が厳しくなる可能性は残されている。今は問題ないからといって未来永劫問題ないとは限らないと意識しておこう。

速度制限がなくなったら普段から遅くなったって本当?

「速度制限がなくなった反面、普段から遅くなった」という情報も発見した。

こちらも、今回のテストでは常時50Mbps程度の速度が出ていたため、普段から遅いということはなさそう。

ただし、基地局の混雑状況やそのときの利用状況によって通信速度というものは変化するもの。その人が利用したときはたまたま遅かったという可能性もある。

電波状況が悪いエリアで使っても速度が遅くなるため、通信するときは電波状況にも注意を向けたいところだ。

楽天モバイルの4G回線はBand 3のみなので、どうしても電波が届きにくいところが出てくる。これは避けられないため、屋内・地下街・山間部で使う機会がある人は注意しよう。

楽天モバイルは10GB制限撤廃でさらに使いやすくなった

Galaxyシリーズのスマホ

2022年10月下旬頃に楽天モバイルの1日10GB制限が撤廃され、大容量通信をより快適に使えるようになった。

4G回線ではもともと速度が速いわけではないため、固定回線の代わりに使うのは厳しい。とはいえ、外出時に大容量通信が必要な人にとっては有力な選択肢といえるだろう。

なにより、無制限で利用しても料金が月額3,278円という安価さが魅力のキャリア。通信量に悩まされたくない人は、ぜひこの機会に契約を検討してみてはいかがだろうか?

ただし、サービスエリアには注意が必要だゾ☆

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