NURO光で固定IP

NURO光に固定IPはある?DDNSの自動更新を使うのがおすすめ

NURO光は高速で安定した光回線として知られている。

そんなNURO光だからこそ、自宅サーバを公開するのに使いたいと考えている人もいるのではないだろうか?

サーバを公開するためには、固定IPがあったほうが何かと便利。「NURO光でも固定IPを使えるのだろうか?」と考えたことがあるかもしれない。

そこで、この記事ではNURO光で固定IPを使用できるのかについて紹介する。

自宅サーバを公開するときに役立つ情報を詳しく紹介するので必見だ。

固定IPと変動IPの違い

サーバマシン

そもそも、固定IPと変動IPは何が違うのかをしっかり押さえておこう。

自分の使い方には固定IPが必要なのかわからないという人は、事前にチェックしておくことをおすすめする。

固定IPとは

固定IPとは、読んで字のごとく固定グローバルIPの割り当てがサービス内容に含まれ、契約中はグローバルIPアドレスが変動しないもののこと。

グローバルIPはインターネットの海における所在地を示す重要な情報なので、これを固定することで外からアクセスするユーザーが迷子にならないで済む。

これがいつの間にか変わっていると「アクセス先に存在しないぞ…?」となってしまうので、ユーザーがちゃんとサーバ等にアクセスできる環境を整えるために使われている。

固定IPに対応しているかはISP(プロバイダ)によって異なり、標準付帯しているとこもあれば有料オプションになっているところ、そもそも提供していないところがあるので注意しよう。

変動IPとは

変動IPとは固定IPの逆で、固定グローバルIPの割り当てがサービス内容に含まれていない。

インターネットに接続するのにグローバルIPは必要なのでちゃんと割り当てられるが、ある日突然変わってしまうことがある。

しかも、変わるタイミングはまったくもって不明。

ルータやONUを再起動する度に変わるものもあれば、気づかないうちに変わっていることもある。

そのため、変動IPでサーバを公開すると突然アクセスできなくなるという現象が発生することも。

一般的なインターネットサービスは基本的にこれ。固定IPが必要ならちゃんとサービスを提供しているかチェックしてから契約することが大切だゾ☆

NURO光(個人向け)プランは変動IPのみ

光ファイバーケーブル

肝心のNURO光はどうなのだろうか?残念ながら、個人向けサービスで提供しているのは「変動IPのみ」だ。

オプションとしても用意されておらず、ISP(プロバイダ)はSo-netのみなので固定IPを提供しているところを選ぶことも不可能。

したがって、NURO光で自宅サーバを公開したいならグローバルIPの変動に何らかの方法で対応しなければならない。

具体的な対策については後述するので、サーバ公開を検討しているなら要チェックだ。

ただし、NURO光の固定IPはフレッツ光や光コラボ(ドコモ光やソフトバンク光など)とは異なり、ルータやONUを再起動したくらいでは変わらない。

auひかりなどと同様に「半固定IP」といってもいいかもしれない。

事実、実際に2年ほどNURO光を使っていてグローバルIPが変わったのは1回しかなかった。ちなみにいつの間にか変わっていたからタイミングについては完全に不明。

法人向けのNURO Bizなら固定IPもあり

NURO光には法人向けの「NURO Biz」というサービスがあり、こっちなら固定IPサービスがある。

しかし、これは法人名義でしか契約できないので自宅サーバ公開には基本的に使えない。

法人化しているならNURO Bizを使えるので、もし利用可能なら検討してほしい。

というか、法人向けに固定IPを提供できるなら個人向けにも提供しろとよは思う。有料オプションでもいいので。

契約するにはサービスエリア内にオフィスが必要

NURO Bizを契約するには、サービスエリア内のどこかにオフィスが存在する必要がある。具体的なサービスエリアは次の通り(2021年11月27日時点)。

  • 北海道
  • 茨城県
  • 栃木県
  • 群馬県
  • 埼玉県
  • 東京都
  • 神奈川県
  • 静岡県
  • 愛知県
  • 岐阜県
  • 三重県
  • 大阪府
  • 兵庫県
  • 京都府
  • 滋賀県
  • 奈良県
  • 広島県
  • 岡山県
  • 福岡県
  • 佐賀県

各都道府県内のNURO光サービスエリア内にオフィスを構えていれば利用できるので、法人利用ならぜひ検討してみよう。

固定IPアドレスが1個標準付帯

NURO Bizには標準で固定IPアドレスが1個付帯している。

そのため、必要とする固定IPの数が1個ならオプション料金を支払う必要はない。

2個以上必要な場合の料金表

固定IPが2個以上必要なユーザーに向けて、オプションとして複数の固定IPを提供している。

具体的な個数と料金の関係は以下の通り。

発行する固定IP料金(税込)
2個6,600円
6個11,000円
14個33,000円
30個66,000円

法人利用で複数の固定IPが必要なら、こちらも検討してみよう。

個人向けプランでサーバを公開するならDDNSが現実的

noip.comのトップページ

個人向けのNURO光で自宅サーバを公開したいなら、グローバルIPが変動する可能性に対処しなければならない。

半固定IPに近いといっても、変わらないことを保障している固定IPとは異なる。そこで役立つのがDDNS。

ここではDDNSサービスについて紹介するので、サーバを公開したいならぜひ参考にしてほしい。

というか、DDNSはそもそもこの目的のために作られたサービスなので活用するのが正解。

使いやすいと思ったDDNSは「noip.com」

DDNSサービスといってもさまざまなものが存在するが、個人的に使いやすいと思っているのが「noip.com」

後ほどnoip.comを使ってグローバルIPの変動に対処する方法を紹介するので、DDNSの利用を検討しているなら要チェックだ。

実際にnoip.comを使ってファイルサーバの運用を運用したりWANからWoLしたりしている。

ドメインネームを取得する流れについては以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてほしい。

無料でアドレスを取得できる

noip.comは無料で利用でき、無料版でも3個までのドメインネームを取得できる。

変動IPの回線契約1つに結びつけるならドメインネームは1つでOKなので、ここが大きな問題になることはない。

自動更新にも対応

多くの無料で使えるDDNSでは、グローバルIPが変動したら手動でIPを紐付け直さなければならない。

しかし、noip.comではあらかじめソフトウェアをインストールしておくことで更新作業を自動化できるので、「更新に気づかずにアクセスできなくなっていた」というトラブルを防げる。

自動更新がないと気づくのが遅れるだけでなく、外出先でグローバルIPが変動していることに気づいても新しいグローバルIPがわからず、自宅に帰るまで設定し直せないこともある。

次に自動更新機能を使う具体的な方法について紹介するので、忘れずに設定することをおすすめする。

IPの変動に対策するために自動更新機能を使おう

サーバセンター

IPの変動に対応するために有用なのがnoip.comの自動更新機能。その具体的な設定方法は以下のとおり。

前述した記事に掲載している方法でドメインネームを取得した上で以下の作業を行おう。

  1. noip.comの公式サイトにアクセスする
  2. 上部のメニューから「Download」をクリックする
  3. 「Dynamic DNS Update Client (DUC) for Windows」をダウンロードする
  4. ダウンロードしたプログラムをインストールする
  5. noip.comのIDとPWでログインする
  6. ドメインネームと紐つける

この作業を行っておけば、ソフトウェアが起動している間は自動的にグローバルIPをチェックし、変動していれば紐付け直してくれる。

以下でそれぞれの具体的な手順を解説する。

手順1: noip.comの公式サイトにアクセスする

noip.comのトップページ
出典: https://www.noip.com/

まずはnoip.comの公式サイトにアクセスしよう。

この時点ではサイトにログインしておく必要はない。

手順2: 上部のメニューから「Download」をクリックする

ダウンロードをクリックする
出典: https://www.noip.com/

トップページの上部に表示されているメニューに「Download」がある。

次にこれをクリックしてソフトウェアのダウンロードページにアクセスしよう。

手順3: 「Dynamic DNS Update Client (DUC) for Windows」をダウンロードする

DUCをダウンロードする
出典: https://www.noip.com/

「Dynamic DNS Update Client (DUC) for Windows」というページが表示されたら、右側にある「Download Now」をクリックする。

これで自動的にダウンロードが始まるので、完了したら次に進もう。

手順4: ダウンロードしたプログラムをインストールする

インストールする

ダウンロードしたプログラムをダブルクリックすると、インストールウィザードが表示される。

一般的なソフトウェアと同様にウィザードにしたがってインストールすればOK。

手順5: noip.comのIDとPWでログインする

インストールが完了したら、DUCを起動しよう。

起動するとこのようなログイン画面が表示されるので、ドメインネームを取得したIDとPWでログインする。

手順6: ドメインネームと紐つける

正常にログインできたら取得しているドメインネームの一覧が表示される。

自動更新したいドメインネームにチェックをつけたら、「Save」をクリックしよう。

手順7: 完了

DUCの画面で上記のように3項目すべてにチェックマークがついたら正常に動作している。

この状態なら、5分に1度IPアドレスの状況をチェックし、もし変動していれば自動で紐付け直してくれる。

これならダウンタイムは長くても5分少々になるため、長時間サーバにアクセスできずに困るということはなくなるだろう。

NURO光でもDDNSを使えばサーバ公開は可能!

ネットワーク機器

NURO光の個人向けプランには固定IPがなく、サーバの公開には致命的なように感じる。

固定IPがあったほうがいいのは事実だが、DDNSを使えば変動IP契約のままでもサーバの運用自体は可能。

今回はnoip.comというDDNSを使用してドメインネームと変動IPを紐付け、自動更新する方法を紹介した。

もちろん、この方法はサーバの公開だけではなくWANからWoLしたいときにも使用できる。

以下のようにWoL用途でも活用しているので、興味がある人は以下の記事もチェックしてみてほしい。